12号雑感

●ネウロ

基本的に新連載の作品の感想は書けない保守的な私も、この作品にはヤラレました。

岩明均先生の絵をググッとスケールダウンさせたようなビジュアルセンスとか、天下のプロファイリングマンガ「心理捜査官 草薙葵」を彷彿とさせる強引きわまりない推理とかすごく好みです。
いや、こんな書き方をしていますが、本当に期待しているんですよ(ネタマンガとして)。


・もうすぐこの店内で… 殺人が起きるぞ

少年探偵マンガのご都合主義の極み、「なんで主人公が出歩くたびに、都合よく事件に巡り合うんだろう? おまえは家でじっとしていろ」に真っ向から立ち向かうような設定が最高です。
偶然事件が起きた場所に居合わせるわけではなく、これから事件が起きる場所にあらかじめ足を運ぶという逆転の発想。防犯思想なんてクソ喰らえです。


・―――その人は 一目で致死量とわかる血を吐いて テーブルに落ちていった

この毒、ちょっとわけてもらえませんか?
いや、ちょっと飲ませたいヤツがいるもんで。


・コーヒーかサンドウィッチに毒物が?

サンドウィッチ……。
なんで、みんなこんな本格的な発音なんだろう。妙なところで、えらく気になります。
談話室滝沢みたいな本格的なお店なんでしょうか? このキッサ。
ネウロのセリフに出てきたカタカナの「キッサ」も気になるなぁ)


・「これ毒?」「うん モロ毒だね」

普通のマンガなら、ダイオキシンとかテトロドトキシン(フグ毒)とかバトラコトキシン(ヤドクガエルの毒)とかウルシオール(漆かぶれの元)とか、なにやらもっともらしい毒物の名前を出すところでしょうが、このマンガにそんなカビの生えたような常識など通用しません。
問答無用で毒です。細かい成分なんてどうでもよかろうなのだァァァァッ!!


それにしても鑑識の人、一目で「毒」と見抜く眼力が凄いですね。
もしかして、ラベルでも貼ってあったんでしょうか? 「毒入り危険 食べたら死ぬで」とか。


・は… 犯人は おまえだ!! ゴオオオオオオオ ドン

「ドン」って指が犯人の横をすり抜けてトイレとか差しているように見えますが、これは犯人を油断させるための魔人探偵一流の心理作戦に違いありません。
きっと、「反射(リフレク)ショット」とか名前が付いた立派な技なんですよ。


・え いや…

このコマで竹田刑事の額のホクロが消えていますが、これもきっと何かの伏線なんでしょうね。この謎がサラリと解き明かされるであろう解決編がじつに楽しみです。
私ごときでは、双子のトリックとかが出てくるんじゃないかと予想するのが関の山ですが、松井先生はあっと驚く仕掛けを用意してくださっているに違いありません。


・(3)被害者がノブをつかみ毒を付着させて外に出たら (4)再び すぐにトイレに入り ノブの毒をふきとる

いや、わざわざ出たり入ったりしなくても、被害者が使っていない方の個室で待っているとかすればいいじゃないですか……などとはまったく思わせない自然な展開です。

「殺人」という極度の緊張状態にある犯人の不安定な心理を見事に描ききった珠玉のプロットといえるでしょう。


・息をひそめて… この席で!!

……って、あれ? あれぇ?
いやぁ、危ない危ない、あやうく騙されるところでした。このコンパクトの鏡像って、だまし絵になっていたんですね(血の跡の位置とか)。
こんなところにこんな不思議な絵を配置するなんて、芸が細かいなぁ。「魔人探偵脳噛ネウロ」不思議な世界観を演出する見事なテクニックです。



いやあ、このマンガ、なんだか大当たりでした。黒猫亡き後、私の脳髄を満足させてくれるネタマンガに出会えたような予感すらしますよ。
ぜひとも、この(歪んだ)期待を裏切らないで、最後まで突っ走ってもらいたいものです。



●アイシールド

すごい……。
第1話のエピソードを絡めた竜巻(ハリケーン)ゴーストの説得力と勝負をたっぷり堪能した直後のどんでん返し。

シーソーゲームのくりかえしでちょっと中だるみ感もあったポセイドン戦ですが、今週の話で一気に引きつけられました。
本当に来週号が待ちきれません。



●デスノート

・ワタリには 自分の身に もしもの事があった場合 ワタリが持つ全データを消すように言ってあります…

実際、こういう機能って、これからのパソコンには必要な気がします(まあ、「いざというとき」の踏ん切りはなかなかつかないでしょうが)。
個人で使っているパソコンって、プライベートな情報が満載ですからね。


もはや、パソコンは一人一台の時代。自爆ボタンは必需品です。


・これが ミサの幸せなんだ 夜神月に ついていく事が…

このセリフさえなければ、Lが生きているという展開も予想できるんですけれどね。

「○○○○(←竜崎の本名)
 心臓発作で一時的に意識を失うが30分後に意識を取り戻し一命を取り留める。そして、23日後に心臓発作で死亡」

とかノートに書いて、そのページはライト君に見つからないように処分すればいいはずです。40秒あればそれくらいはできるでしょう。
Lの本名を知らないライト君は、レム姉さんのノートを見てもどの名前で死んだのかわからないわけですからトリックには気が付かないはずです。

あとは、病院で意識を取り戻したLと、付き添うことになっているであろう夜神部長の演技力次第というところで。


! ……

レイ=ペンバーのときや南空ナオミのときよりもさらに凶悪さが増した悪人顔にビックリです。
こんな顔しているから、「勝利が決まった話」の最後に、「最悪の時が… 訪れた…!!」なんて書かれるんですよ。



●ユート

第1話で突入した回想シーン……から、さらに遡った回想が始まった第2話。

先週、「きっちり終わってくれること」をっていた私ですが、今はただちゃんと始まってくれることを願うだけです。

いや、このまま回想シーンだけで延々と時間を遡っていくというマンガだったら、それはそれで読んでみたい気もしますが……。


・北海道から東京へ引越してきたスケート少年・雄斗!! 立ち塞がる現実の大きな壁に!?

結局、「少年」ってことでファイナルアンサーなんですか?
見れば見るほど少女なんですけれど……。



●銀魂

・このハゲが神楽のパパ!?

ものすごいアオリ文。

たしかに、先週あれだけカッコいいところを見せつけておきながら一コマで急転直下させるこのキャラクター造型には心の底から参りましたけどね。



●テニス様

みんなに大人気の田仁志様が敗れてしまいました。
恭子ちゃん、泣いちゃうんじゃないかなぁ。


・調子に乗り過ぎましたねぇ …田仁志クン

敗者には一辺の慈悲もかけない比嘉中スピリッツ全開です。
普通に自分のテニスをしているだけで「調子に乗り過ぎましたねぇ」といわれる田仁志様が哀れでなりません。


・ドライブA!! ドライブB!!

……結局、この技の特性がいまだに理解できないんですけれど、どういうものなんですか?


いや、COOLドライブがどういうものかはよくわかっていますよ。

 1.審判の椅子を蹴って飛び上がる
 2.六本指になる
 3.スマッシュを打つ

という過程を経て放たれた球がゴロゴロ転がるというものでしょう?



●ハンター

・ゴリラモード!!

うわぁ……。なんなんでしょう、このハンターとは思えないほどのゲンナリ感。

ヘビと戦ったときもそうですが、今回のゴンの戦いには全然燃えるものがありません。
大声で撹乱するという戦法はウヴォーの焼き直し(というか劣化コピー)にしか見えませんし、そもそも敵がすごく噛ませ犬っぽい魅力に欠けたデザインなため、命懸けの戦いという緊張感がまったく削がれています。


そこに来て、このゴリラモード……。
冨樫先生の造型センスがまるで感じられないやっつけ仕事っぷりに、ただひたすら落胆しました。
仮にも主人公の戦いだっていうのに、このやる気のなさはどうしたことでしょう? もしかして、ドラクエに行き詰まったうっぷんですか?



●パンツ100%

・今は西野のためなら何でもできるよ …っていうより…

といいながら唇を奪うJ平。
「何でもできる」じゃなくって、「これしかできない」の間違いでは?


・俺… キ キスしたことはあるけど 自分からするのは初めてなんだ…

北の告白付きキスとか東のニアミスキスに関しては、あくまで自分は被害者だと主張するわけですね。
裁判長! 以上のことからもわかるように被告には反省の色がまったくありません。検察側としては、もはや極刑をもって当たるしかないと考えます。


・俺も… その…欲張りなほうだか…ら…

「ほう」じゃなくって、貴様は欲張りがパンツを見ながら歩いているような存在なんだがな。


・大体 なんで弟のアンタと文化祭なのよ 恥ずかしいなあ〜〜っ

このオチが読めなかった人っているのかなぁ。
ハラハラドキドキを極限まで削いだバリアフリーな展開は、某マンガをも彷彿とさせます。



●ゲドーくん

ああ、終わっちゃった……。
でも最後の最後までこのマンガらしいいい終わり方だったと思います。


・ああ! 足の裏が! まるで猫の肉球みたいにやわらかい!

「おそらく彼の足の裏にはタコやスリヘリはなく 猫の肉球のように柔らかいはずだ」とスティール氏も絶賛するゲドーくんの足。
肉球好きの一人として、私もゲドーくんの足を触ってみたいものです。


・敵はドラキュラや狼男などの有名な未確認生物で応戦してきましたが!

ドラキュラや狼男は未確認生物というよりも怪物なのでは……というツッコミが不粋になってしまう造型センスに脱帽です。


岡野先生、ちゃんと許可は取ったんでしょうね?


・わー床が抜けたーっ

こんなニュースもあったくらいですから、皆さん、気をつけましょうね。


ところで、「岡野先生の次回作にご期待ください」の一文がないんですけれど、どういうことですか?



●目次コメント

> <読者の皆様へ>
> 先週号の「JUMP TOPICS CALENDAR」で
> 「「BLACK CAT」ドラマCD」を予約限定生産と
> お知らせしましたが、予約をされていない方でも
> 本商品を手に入れることができます。ご希望の方は
> お近くの書店に注文するか、週刊少年ジャンプ公式
> ホームページ「POP WEB JUMP」から注文
> してください。訂正してお詫び申し上げます。

え? だって、偉大なる黒猫のドラマCDですよ。普通の人なら5枚ずつ予約しているはずですから「予約限定生産」でも問題ないでしょう?


ちなみにAmazonでは、発売日当日から、通常4〜6週間以内に発送します。と書かれていました。
集英社がこの聖典CDを何百億枚くらい用意していたのかはわかりませんが、そんなものでは追いつかないほどの絶大な人気を物語っているといえますね。